「今日もね、同僚のやつらに写真撮られちゃった(照)…」
と、夫が顔を赤らめながら仕事場から帰って来ることがあります。
何を写真に撮られたのかと問いただすと、持参したお弁当らしい。
と言っても特に料理好きでも凝り性でもない私が彼に持たすお弁当はただのサンドウィッチと前の晩の残り物。
それがなんで写真を撮られるほど注目を浴びたんだろうか…?
どんなに普通で色気のないお弁当かというと…

この通り、日本の奥さま達に見せたら笑われそうなシロモノ。
お弁当箱もなくてただのタッパーだし…。
写真を載せるのもお恥ずかしい…
しかも「今日も」ということは今までも撮られていた?!
どんな点が写真を撮るに足るのか、聞いてみた。
1、おかずが複数である
2、おかずを分けているシリコンの仕切りを見たことが無い(その他、可愛い楊枝などの小物も)←日本から買って来ました
3、サンドウィッチの具が多い
4、サンドウィッチがそれぞれラップに包んである
5、おハシ付きである
6、風呂敷、または専用の巾着に入っている
「それだけ?!」という感じだが、以上が主なびっくりポイントであるそうだ。
まあ確かに各項目を敢えてアメリカの典型的な「ランチボックス」と比較すると…
1、パンにジャムを塗ったもの&ポテトチップスのみ
2、1に同じ
3、1に同じ
4、使い捨てのジップロックに入っている
5、ハシやフォークを必要としないメニューである
6、スーパーの紙袋に入っている
という違いがあります。
栄養は偏ること必至でしょうが、でもこれはこれで合理性を重んじるアメリカ文化だと思うけど…。

↑こういうちょっとした小物(色付き楊枝)にびっくりするみたいです。ハッスルしてるわけではないのに褒められて、なんだか得した気分です☆
そう、「ランチボックス」=「お弁当」ではないんですね。

以前、こういうちょっとだけ日本風のお弁当を持っていったら、
同僚A:「なんだなんだ、今度はスシベントーか?!」
同僚B:「また、プラスティック・シー・シェルが入ってる!」
*同僚達の間ではこのシリコン仕切りのことが
「プラスチック貝殻」と呼ばれはじめたそうです。
同僚C:「日本のランチはクマのかたちのスシなのか?!」
同僚D:「ワイフと別れて日本に行こうかな…」
夫:「いや、だから、これはスシじゃなくて”おにぎり”って言って…」
と夫の「おにぎり解説」はかき消され、大騒ぎになったこともあったとか。
今度たこさんウィンナーとかウサギのりんごとか入れてみようかしら。
さて、この「Bento」という言葉、もうすっかり英語になったようです。少し昔のニューヨークタイムズの記事では、
「視覚効果を利用した調理方法がこどもの偏食矯正、ダイエット(少量でも満腹感を与える)に効果的。これが大人にも有効。作る側は手間をかけることで自分の愛情表現に満足感や自信を持つことができる。」
と分析され、
「お弁当づくりは一種のカルトね」
とNYで活躍する料理家ヒロコ・シンボさんのコメントも紹介されています。
更には「キャラベン(キャラクター弁当)」なる言葉まで認知されだしているとか。
こちらはイェール大学で東アジア政治経済を専攻する20歳の男子学生が作ったお弁当。

周囲から「白人のくせに日本人の真似なんかして…」と冷やかされても気にしないとか。もともと彼はフットボール選手で、健康のためにお弁当作りを始め、今ではそれにお金を節約するという動機が加わっているそうです。日本の草食系男子も真っ青のお手前。
「ジャパニーズクオリティ」「メイドインジャパン」への信頼と神話が崩れ去る中、せめてお弁当文化に秘められた繊細な日本のココロだけはこの先も残って行くといいな〜としみじみしてしまう出来事でした。
お弁当グッズ屋さんでも開こうかな〜(笑)。

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