サヨナラ、Rocky Mountain News
今日からコロラドは「ワン・ニュースペーパー・タウン」になってしまった。
1859年創刊のRocky Mountain Newsと1892年創刊のDenver Postの二大新聞が一世紀以上に渡りしのぎを削り合ってきたが、昨日2月27日、Rocky Mountain Newsがその長い歴史に幕を下ろした。
こちらが、昨日のRocky Mountain News一面。1859年4月23日創刊号のヘッダーをそのまま使い、あと55日で150周年を迎えられたのに…と読者との別れを惜しむ内容になっている。
近年経営が著しく悪化していたRocky Mountain Newsは、去年、ライバルであるDenver Postに買収されたところだったが、買収後も新聞自体は存続していた。論調も変わらず、やや左寄りのRocky Mountain News、やや右寄りのDenver Postという図が成り立っていてバランスがとれていた。
ところが先月、親会社であるメガカンパニー「E.W. Scripps Company」が急にRocky Mountain Newsを売りに出すと宣告。一ヶ月で売れなければ新聞を廃刊にするというのだから、当初から無茶な話だな〜という感じだった。この大不況&活字離れが吹き荒れるご時世に、経営不振の新聞社が売れる筈も無い。Rocky Mountain Newsで働くジャーナリスト達にとっては厳しい再就職活動が待っている。
街が「ワン・ニュースペーパー・タウン」になると何が起こるのだろう?
論調が一定になり偏向報道の問題が出てくるだろうし、スクープ合戦が無くなるから地域のジャーナリズム自体が貧弱にもなるだろう。「ゼロ・ニュースペーパー・タウン」になってしまう危険性だってある。もっと言えば、時の権力を批判する者がいなくなってしまうかもしれない。
私の心配は少し大げさかもしれないが、こんなことを書いている私自身がネットでニュースを読んでいるのだから始末に負えない。
なんだか時代の波を考えさせられる出来事でした。