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Archive for “アムトラックの旅”
大陸横断鉄道アムトラックの旅(完)
Graby駅まであと15分という所で、急に列車が停止しました。
何だろうなぁと思っていると車内アナウンスで前の列車がGraby駅で故障し復旧作業に手間取っているということ。ここに停車して前の列車が動くのを待つしかないそうだ。
キタキタ…!遅れることでも有名なアムトラック。なるほど悪天候以外にもこういう理由でどんどん遅れて行き、終点のシカゴに着いた時にはずいぶんと予定からずれてしまうのだろう。
それはそうと、この列車停止で一番悔しいのは、これからロッキーマウンテン国立公園の壮大な景色を楽しもうというところだったのに、これじゃあこの足止め状態のまま日没必至…。残念極まりない。目にする景色に重きを置くなら、アムトラックでのデンバー⇔サンフランシスコ間は、やはりデンバーからサンフランシスコ行きに乗る方がベターなのかもしれない。そうすればこの区間のハイライトであるロッキーも出発日の午前中に楽しめる。今度乗る時はこれで行こう。
この後、1時間ほどの遅れでデンバーユニオンステーションに到着しました。長い列車の旅もこれで終わり。
しかし、今回の旅で一番こころに残ったのは、窓から見える雄大な岩壁でも広大な砂漠でも美しい朝焼けでもなかった。2日間という限られた時間でしたが、車内で出会った人たちがそれぞれに抱える人間ドラマが実に温かみがあり、そして印象深かったのです。
「旅は道ずれ世は情け」、たまたま列車で乗り合わせただけという気安さと親近感が人を饒舌にするのかもしれない。
結婚(と彼らは言っていた)40周年記念を祝う為に東海岸まで旅しているゲイのカップル、自動車会社をリストラされたばかりのおじさん、太平洋戦争体験者で山本五十六のミッドウェー作戦のお話が好きなおじいちゃん、熟年結婚ハネムーンで奥さんの実家に挨拶に向かう途中のカップル、単身赴任中のお父さん、30年前からアムトラックの食堂車で働くおじいさん…。
単行本の小説を読んで時間をつぶす暇がないくらい、それはそれはたくさんの物語に出会えました。時間を気にせず、窓の外を流れ行く風景を眺めながら人々の話に耳を傾ける…。そうすると何だかいつもより多めにジ〜ンとしちゃうんです。これがアムトラックの醍醐味なのかも知れない。次に乗るのが楽しみです。
(完)
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大陸横断鉄道アムトラックの旅(7)
ついにコロラドです…!
予定通り昼前にはコロラド州に入り、州内最初の駅Grand Junctionに到着。朝ご飯で一緒になったトムさんはここで降りて行きました。このあと、Grenwood Springを通過する辺りでお昼ご飯をとりました。本当に食べてばかり。やっぱり多少胃もたれがしてサラダだけにしました。
Grenwood Springは名前の通り、Springs(温泉)がでることで有名。温泉プールのあるホテルの前も通ります。リゾート地として有名なアスペンの近くです。列車は川と切り立った赤岩に沿って進みます。
アムトラックの車内に「ラウンジ」と呼ばれる車両があります。左右の窓が大きめで、天井までガラスばりなので、外の景色がよく見えます。右も左も絶景なのでキョロキョロしてしまい首が疲れるほどです。自分のコーチだと片側の景色しか見れませんので、休むとき以外はこのラウンジで寛ぐほうが断然楽しいです。みんな思い思いに雑談したり、本を読んだり、音楽を聴いたり、カードゲームを楽しんでいます。
ラウンジにもウェイターのエリオットさんがディナー予約をとりに来てくれました。デンバー着が19:43予定なので、ディナーは18:00組にしなければいけません。ただ今15;20、果たしてお腹が空いてくれるだろうか…。でも最後の車内食事なので食べないとな…。
続く…
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大陸横断鉄道アムトラックの旅(6)
朝3時半、予定より早くソルトレイクシティ駅に到着。列車の揺れが止まったので逆に目が覚めてしまった。外に出て深呼吸。さすがにこの時間に外に出ている人はいませんね。
早朝のホームのこの空気がキリッとした感じ、大好きです。
車掌さんはいつ寝ているのか、テキパキと下車した人たちのコーチを清掃しています。お疲れさまです。
一人の車掌さんが担当するのは車両2つ分。寝台車両の部屋数にして約30部屋。一部屋平均2名利用だとしても計60名のお世話を一人でこなしているそうです。対応も早いし、いつもニコニコ、親切です。そんな早朝の世間話をしてからまた自分のコーチに戻りまだ真っ暗な窓の外を見ながらこれを書いています。
4時35分、1分の狂いもなくソルトレイクシティを定刻に出発しました。街の灯りが窓の外を流れてゆきます。このペースで行くとお昼ごろにはコロラド州へ入れるかな?さてさてお楽しみのロッキー山脈越えまでまもなくです…!
朝食はフレンチトーストをいただきました。席が一緒になったケレンさんグレッグさんは新婚さんで、トムさんは若手起業家でした。みんなコロラドに実家があるのでサンクスギビングを祝うため一時帰郷するところだそうです。
今回のアムトラックの旅、冬場だからさぞかし車内は空いているだろうなと思っていたのですが、どうしてどうして、サンクスギビング帰郷ラッシュで満席だそうです。やはり日本同様、祝日直前は混雑するんですね。そういえば、ディナーのスペシャルメニューで七面鳥料理がありました。今夜はそれを戴いてみようかな。
さて、窓の外にはユタ州のダイナミックな風景が流れています。今日もあいにくのお天気ですが…。
ユタ州通過中に面白いなと思ったこと。各停車駅での車内アナウンスに「○○駅に到着しました。ホームでの喫煙はご遠慮ください。ユタ州ですから」という台詞がいちいち入っていたこと。ユタ州はモルモン教徒の州。お酒と喫煙には制限がかけられています。
続く…
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大陸横断鉄道アムトラックの旅(5)
遅れる遅れると聞いていたゼファー号ですが、ネバタ州最後の駅Elkoにはなんと時刻表より45分も早く到着し、予定の出発時間まで随分余裕がありました。この隙に、一階にあるシャワー室へ行ってみました。
シャワー室は個室がないお客さん用の更衣室にも兼ねています。列車の中だから水の出も悪いだろうな…と期待していなかったのですが、それなりに水圧はありました。しかしやはり水の出はチョロチョロ出たり、ジャバーッ出たりで安定しませんので髪は洗わずにカラダだけサッと流す程度にしておきました。バスタオルと石鹸は備え付けです。これだけ揃っていれば十分だなという印象。4名用の大きい個室はファミリーコーチと呼ばれシャワーもトイレもコーチに付いているそうです。子どもが出来たら是非家族でまた乗りたい。
その他の車内設備について…
まず飲み物は各車両にドリンクスタンドが付いていて、コーヒー、オレンジジュース、アップルジュース、ミネラルウォーターはいつでも飲めるようになっています。無料です。氷もちゃんと用意してあります。
一階には売店もあって、そこでソーダやアルコール、スナックが買えます。ソーダやお茶も$2くらいなのでわざわざ外から買って来なくてもいいですね。運動もせずに3食食べてるのでスナックが欲しくなることはありませんでした。
トイレも各車両についているので順番待ちをすることもありませんでした。ただ、歯磨きや洗顔はトイレの洗面台を使用したのですが、ちょっと洗面台が小さくて苦労しました。慣れればなんてことはないですが。女性の方は拭き取り式のメイク落としシートでも持ってたら楽だろうと思います。
自分のコーチに戻り、寝床の準備です。2つの椅子を倒してフラットにする所までは簡単にでき、「う〜ん、このまま寝るのは寒そうだ…」と考え込んでいたら車掌さんが通りかかり、「上のベッドを下げると中に2人分のベッドマットとシーツとブランケットのセットが入っているからそれを使ってね」と親切に教えてくれた。なるほど、そんな素敵なセットがあるとは気づきませんでした。日本で言う所の布団マットみたいな物を椅子を平にいた場所へ敷き詰め、あっという間に快適なベッドが出来上がり。清潔でいい感じです。寝台の幅も長さも身長160㌢の私には十分です。180㌢くらいの背丈の人でも充分足が真っ直ぐ伸ばせるサイズだと思います。(ベッドの様子はこちらから)
まだ夜の10時ですがなんだか眠気が襲って来ました。ディナーの残りのワインを戴いてから寝ようと思います。外は真っ暗、そろそろユタ州に入った頃かな…。明日の朝早く冬季オリンピックが行われたユタ州の首都ソルトレイクシティに到着する予定です。楽しみですね。おやすみなさい…。
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大陸横断鉄道アムトラックの旅(4)
さて、Renoを出てしばらくすると窓の外が薄暗くなり、なんだかウトウトしてしまい、気がついたら夜の7時!
朝食と昼食は決まった時間内に食堂車に行けばその都度お食事が食べられるのですが、ディナーだけは完全予約制。夜6時と8時のどちらかから希望時間を選んで食堂車の席を予約します。食堂車の係の人がそれぞれのコーチまで予約伺いに来てくれたようですが、それすらも気づかずに爆睡していたようです…。
どうしようかな…と一瞬途方に暮れていましたら、車掌さんが「もう食堂車の席は予約でいっぱいだから、コーチで食べる?持って来て上げるよ。」とこれまたグッドタイミングで親切な計らい。感謝です。希望すれば食堂車ではなく自分のコーチで食べられるそうです。
ディナーは5つくらいあるメニューからステーキを選びました。お味は悪くありません。付け合わせのお芋もホクホクしていて美味でした。全体的に飛行機の食事に比べると数段美味しい。3食全て料金に含まれています。アルコールは別途有料。メルローしかありませんでしたが赤ワインを頼みました。$5なり。こちらが車内メニューです。
自分の寝台車でこれを書いています。コーチの中にはご丁寧にアウトレットもついていて、パソコンの電源には困りません。インターネットはさすがにありませんが、それでも大きな駅では一瞬ワイヤレスをキャッチしました。携帯電話は街の灯りが見えている所ではだいたい繋がります。
コーチ内、収納式の小さなテーブルもあってパソコンを置くには最適。空調も自分で調整できるようになっているし、リーディングライトもついている。窓と廊下側の出入り口には紺色のカーテンがかかっていてプライベートは完全に守られます。出入り口のドアを閉めると外の音はほとんど気になりません。昔からアムトラックを愛用しているというおじさんたちと話していたら「今は随分車内の騒音がなくなったよ。昔は車両の連結部分がぶつかり合ってひどい音がしていたし、もっと列車全体が軋む音が絶え間なく聞こえていたもんだ」とのこと。
窓の外はとっぷり暮れて、時折街のクリスマスイルミネーションが垣間見れます。ただ今夜の9時ちょっと前。そろそろ寝支度を始めましょか…。
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大陸横断鉄道アムトラックの旅(3)
9時半頃朝食を食べて間もない12:30現在、すでにランチが出来たよとアナウンスが入りました。車中座っているだけでまったくお腹が空かないのでどうしようかと思いましたが、気分転換に食堂車に行き、サラダだけオーダー。
しかし食後のデザートがついていたので思わずこれは食べてしまいました。ハーゲンダッツのアイスクリーム。バニラとチョコの2択です。3食ばっちり出るので列車を降りる頃には少し太っているかもしれない。
車内には解説員が乗っていて、列車がどんなエリアを今通っているのかを車内放送で説明してくれる。解説員のマサユキさんとお友達になった。
マサユキさんは日系二世。ご自身は日本語はあまり喋れないそうですが、「マサユキという名前は日本の将軍にちなんで父親が付けてくれたんだよ」と仰ってました。真田昌幸?!車内解説員のお仕事をボランティアでもう10年もなさっているそうです。「以前の勤めを定年退職してから家に引っ込んでたんだけどね、やっぱり何らかのかたちで社会貢献したくてね」そう語ってくれたマサユキさんは他にも全米ブラッドバンク(血液銀行)でもボランティアをしているそうだ。こうやって高齢の方が社会参加する機会が多いのはアメリカの良いところだなと思いました。お歳は召していても経験や知識は若年者とは比べ物にならないんですから!
湖が点在する山間を抜けて、カルフォルニア州内最後の駅、Truckeeに到着しました。 現在14:30。ここまでは時刻表通り。快調快調。
車内の空調が少し寒いので、ランチに行く途中にすれ違った車掌さんに毛布があるか聞いたら「ランチが終わるまでにはコーチに届けてあげるよ」と親切な対応。帰って来たらちゃんと届けてありました。ホテルのルームサービスみたい。
窓からの景色はハイウェイ沿いだったり、街の中だったり、山の中だったりと思ったよりもバラエティに富んでいます。今回はあいにくのお天気でしたが、それでもその土地土地の様子がわかって楽しいです。Truckee駅を超えた辺りから前方に雪山が見え出しました。あと一時間ほどで、ネバタ州最初の街、Renoに到着します。
予定通り16:00にRenoに到着。ここでは15分くらいの停車時間があったのでちょっとホームに出て外の空気を吸いました。
寝台車ではない普通の座席を見に後ろのほうの車両まで行き車内を除いてみましたが、座席にいる人たちは皆ちょっとお疲れのご様子だったので写真撮影は控えました。何時間も同じメンバーで車両に乗り合わせているので、見ず知らずの私が入って行くと「あれ?誰?」というような顔をされてしまいます。そそくさと退散。失礼しました。防犯には良いことです。本来はこんな感じで〜す。
これで車中1泊はさすがにキツそうです…
続く…
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大陸横断鉄道アムトラックの旅(2)
私は寝台車を予約していたので、車内2階へ上がるように言われました。チケットと部屋番号を確認して入室。
私はベッドが二つ上下に組み立てられるようになっている個室です。下に二つ座席があって夜はこれを両方倒すとベッドになる仕組み。
(こうなります↓)
頭の上にもう一つベッドが引き出せるようになっていて2名で利用できるコーチです。相部屋かと思っていたら1名利用でも2名利用でも個室利用料は同じだということで今回は私専用のコーチです。今回は$280。これで車中一泊、6食付きです。
列車が動き出すと車掌さんがそれぞれのコーチに挨拶に来ます。そこで乗車券の回収。改修前に乗車券の左上の欄にサインをしてから渡します。
そのあと、すぐに食堂のシェフがやっぱりそれぞれのコーチに挨拶に来て「すぐに朝食だから食堂車に集まってね」と声をかけてくれます。なんだかみんなとてもフレンドリーでホッとする。さあ、これからデンバーまで車中一泊、計30時間の長旅です。
食堂車に行くともう随分席が埋まっています。ウェイターがすぐに私が一人旅だと気づいて「じゃあ、あなたはここの席がいいかな。おじさんばかりの席にはヤングレディが必要だね。」と冗談を言いながら自然に乗り合わせた人と相席にしてくれます。一人で乗っていてもこうしてすぐに話し相手が見つかるので楽しい。どこまでいくのとか、乗るのは何回目とか話題には事欠きません。朝食はスクランブルエッグとベーコン、クロワッサンにオレンジジュースとコーヒーでした。もちろん量が多過ぎて食べきれませんでしたけれど…。
続く…
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大陸横断鉄道アムトラックの旅(1)
今回は旅の締めくくりとして、敢えて飛行機には乗らずサンフランシスコからデンバーまで大陸横断鉄道アムトラックのカリフォルニアゼファー号に乗って帰って来ました!
道中つけた日記からその様子をご報告します。
〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*
サンフランシスコの中心、ユニオンスクエアの近く、サンフランシスコセンター前のバス停にやって来ました。
ここからアムトラック・カルフォルニアゼファー号の始発駅、Emeryville駅に向かいます。ただ今早朝 6時30分。バスは7時発なのでしばしバス停で待っている人たちとおしゃべり。「どこまで行くの?」「アムトラックは何度目?」などと話していてわかったことは、みんなゼファー号ファンだと言うこと。今回で2回目3回目だという人が何人もいる。時間さえ赦せば何度も乗りたい鉄道だと皆口を揃えて言う。
途中3つのバス停に寄ったのでEmeryville駅 まで1時間くらいかかりましたが、タクシーならば20分程度の距離だったように思います。
8時少し前にカウンターでチェックイン。荷物もここですぐ預かってくれました。飛行機のように荷物の引換券を渡されます。無くさないようにとチケット入れにホチキスで留めてくれました。親切です。
さて、ゼファー号始発の8時55分までまた時間が空いてしまい、まずは構内の売店でコーヒーとスナックとカメラの電池を購入。スーパーよりは多少割高ですが許容範囲。歯ブラシや酔い止め薬なども売っていました。それでもまだ時間があったので、パソコンを取り出すと、ちゃんとワイヤレスインターネットが繋がりました。この時間を利用してブログを更新。
そうこうしていると構内アナウンスでゼファー号到着予告が。ホームに出て待っていると、みんながチェックインした荷物が運ばれて行きます。なんとも長閑な感じ。「写真撮らせてね〜」と荷物カートを運転していた人に声をかけたらわざわざ荷台から降りて来てくれてポーズをとってくれました。
ほぼ時間通りにゼファー号が到着。お、二階建て。
何号車に乗るのかはちょっと分かり難いので、車掌さんたちにとにかく聞いてみるのが無難です。各車両ごとに係の人が立っていてくれるし、みな親切なので心配ありません。
さあ、アムトラックの旅の始まりです。
続く…
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